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Current Opinion
Critical CareにおけるNPPV
NPPV for Critical Care
竹田 晋浩
1
Shinhiro Takeda
1
1日本医科大学麻酔科学講座・集中治療室
1Department of Anesthesiology Intensive Care Medicine, Nippon Medical School
pp.213-216
発行日 2010年2月15日
Published Date 2010/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101429
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Critical careにおけるNPPVの最近1年間の話題
NPPV(noninvasive positive pressure ventilation,非侵襲的陽圧換気)は古くから試みられていたが,その効果は期待されるほどのものではなく,普及しなかった.人工呼吸管理は1960年代から気管挿管による侵襲的人工呼吸が主流となり現在まで続いてきた.しかし今,NPPVの再登場により呼吸管理方法は大きく変わろうとしている.
様々な病態に対するNPPVの有効性が示されはじめ,その使用は世界的に普及してきている.ICU領域でも,侵襲が少ない方法として1990年代初頭に再び注目され始めた.急性期の疾患においてはCOPD急性増悪,心原性急性肺水腫に対しては生存率の改善が確認されている.また,気管挿管よりも早期の段階で簡単に用いることができ,より積極的な呼吸管理が可能である.その効果は気管内挿管の機会を減らし,ventilator-associated pneumonia(VAP)を含むnosocomial infectionsの発症や死亡率を下げ,ICU滞在日数を減らす.これらは非常に大きな利点であり,ICUにおける急性呼吸不全に対してもスタンダードな治療方法として用いられるようになってきている.
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