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Bedside Teaching
大動脈弁狭窄治療―経カテーテル弁置換の欧州最新プロトコール
Transcatheter Aortic Valve Implantation Using the Balloon Expandable SAPIEN Device: Updated technical aspects and patient selection in a highly experienced center
古田 晃
1
,
A Cribier
1
Akira Furuta
1
,
Cribier A
1
1Service de cardiologic Hõpital Charles-Nicolle, CHU de Rouen
1Service de cardiologic Hõpital Charles-Nicolle, CHU de Rouen
pp.205-212
発行日 2010年2月15日
Published Date 2010/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101428
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はじめに
大動脈弁狭窄症(aortic valve stenosis;AS)は,先進諸国においては最もよく知られた後天性弁疾患の一つである.近年の人口高齢化に伴い,様々な併存疾患を持つ症候性AS患者の増加は,重大な問題を提起している.外科的大動脈弁置換術(aortic valve replacement;AVR)ハイリスクもしくは不可能と判断され,同治療を施行されずにいる患者の比率は,欧米では既に全症候性AS患者の30~60%にまで達する1~3).このような外科的治療の非適応症例に対し,欧州ではそれに替わる革新的治療法として,カテーテルを用いた生体弁置換術(transcatheter heart valve replacement;THV)が2007年に承認され,既に急速な普及段階にある.本治療は,2002年Cribierら(CHU de Rouen, France)により考案,発表されて以降4),様々な変還と発展を遂げ,2009年現在も同施設を中心とした大規模な諸トライアルが欧米にて進行中である5).
本稿では,この新しい治療技術における世界水準の向上,教育,発展にあたり,その主導的役割を担っているCHU de Rouenより現地の最新情勢と最新技術概要を報告する.
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