特集 ICUエコー
Critical Care Ultrasonography—明日のintensivistsに向けて!
野村 岳志
1
Takeshi NOMURA
1
1横浜市立大学大学院医学研究科 麻酔科学
pp.1-2
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102200343
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今回,Critical Care Ultrasonographyの特集を組むことになった。私がICU勤務を始めたときには,超音波機器はICU内になく,自ら超音波検査を行うことはなかった。経食道心エコーが心臓麻酔関連で劇的に広まったときも,ICUで体表エコーを行うことは非常にまれであった。いま考えると,超音波機器が大型ですぐにベッドサイドに移動させることが難しく,また電源を入れて検査ができるまでに数分かかっていたことも理由であろう。さらに,エコー画像が不明瞭で,教育を受ける機会もなく診断技術の習得が難しかったのも,理由の1つである。しかし,いまやPoint-of-Care Ultrasonography(POCUS)があらゆる領域に広まってきた。多くの医師にこの特集号を片手に,まず自分自身を被検者としてエコーの描出画像を確認し,同僚とともに正常所見を学び,そして実際の診断に役立ててほしい。
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