救急神経症候の鑑別とマネジメント(1)【新連載】
頭痛のneuro-critical care(前編)
永山 正雄
1
1東海大学医学部神経内科
pp.156-159
発行日 2003年1月10日
Published Date 2003/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402102494
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連載にあたって
主に画像診断の進歩と新たな治療法の導入により,神経疾患の理解と管理は飛躍的に向上した.しかしいまだに多くの臨床医は神経症候の診療を苦手としている.一方,神経内科医であっても,脳卒中などの救急状態(いわゆる動のneurology)と諸種神経難病(静のneurology)の両面について十分な知識をもち適切な全身管理ができる者は国際的にもきわめて少なく,これが現在われわれが本邦へのcritical care neurologyの導入を推し進めている所以である1,2).もちろん良性あるいは慢性疾患の管理はきわめて重要であるが,critical care neurologyの主眼は,life-threatening diseaseを見いだし生命の危機から離脱させることにある.
この立場から,本連載では臨床医が日常診療上しばしば遭遇する救急神経症候の鑑別とマネジメントの実際について,ベッドサイドでの指針となる新たな切り口から展望する.
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