Japanese
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特集 喫煙の呼吸器・循環器に及ぼす影響―エビデンスに基づいて
喫煙と高血圧
Smoking and Hypertension
室原 豊明
1
Toyoaki Murohara
1
1名古屋大学大学院医学系研究科循環器内科学
1Department of Cardiology, Nagoya University, Graduate School of Medicine
pp.1023-1026
発行日 2009年10月15日
Published Date 2009/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101346
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はじめに
喫煙は最悪かつ最も予防可能な心血管病の危険因子の一つである.動脈硬化の進行を基盤とした虚血性心疾患はもとより,脳梗塞・脳出血,大動脈瘤,閉塞性動脈硬化症,毛細血管傷害,さらには難治性のBuerger病(ビュルガー病)の最大の原因になる.また,喫煙は高血圧や糖尿病の発症,慢性腎障害などとも関連があり,それらを介しても間接的に心血管疾患の危険性を著しく増幅させる.
本稿では喫煙と心疾患の関連について,特に高血圧との関連性について概説するとともに,最近になって明らかにされてきた喫煙と血中の前駆細胞,血管内皮機能との関連などについても言及したい.
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