JIM臨床画像コレクション
非喫煙肺と喫煙肺の対比
阿部 眞弓
1
1三井記念病院総合健診センター
pp.800
発行日 1998年9月15日
Published Date 1998/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414902559
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いずれも肺癌(組織型:腺癌)手術における開胸時の肺肉眼所見である.喫煙習慣の違いにより,肺の汚れ方にはこれほどの差が出る.上段の症例は70歳女性で,生涯非喫煙者.下段の症例は66歳男性で,喫煙本数60本/日の常習喫煙者.45年間吸い続け,ブリンクマン指数は2700.
ブリンクマン指数が高いほど肺癌罹患率も高い.また,とくに予後の悪い低分化型腺癌は喫煙者に多いことが知られている.ただし,個々の症例の肺癌の進展度は,発見の時期により大きく異なる.当然,重喫煙者であっても,発見の時期が早ければ早期癌の診断となりうるし,非喫煙者であっても手遅れで発見されることもある.
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