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第73回日本循環器学会学術集会が3月20日から22日までの3日間,堀正二会長のもと大阪国際会議場で開催された.初日が休日であったことと,20度を超す陽気も重なって大変な盛会であった.有料参加者が15,000人を超したのも過去の学術集会の中で記録的であった.「リスクに挑戦する循環器病学」がメインテーマで,未曾有の高齢化社会における循環器病対策を中心に多くのプログラムが企画されていた.海外からの招聘講師も70名に上り,ハイレベルの情報交換の場となるばかりでなく,海外の学会に行かなくとも最先端の研究に触れることができた.
本学会では公式言語が英語と決められて久しいが,一般演題も英語口述が429題,日本語口述が264題となっている.当初は,果たして英語で学術集会が維持できるかどうか危惧する意見もあったが,年々日本人参加者の英語力も向上し,質疑の時間も充実した議論が英語で行われるようになって来ているのが印象的である.海外の学会で発表する機会が増えている若手にとってはあまり負担にならなくなっているのであろう.主なプログラムが英語で行われることで,海外,特にアジア地域からの参加者も急増して来ており,学会の国際化に大きく貢献している.その証に多くの海外の学会からのジョイントシンポジウム開催の申し入れがあり,今年もAmerican Heart Association,American College of Cardiology,Europian Society of Cardiology,Asian-Pacific Society of Cardiology,Korean Society of Cardiologyの代表を迎えての熱い議論が交わされた.
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