Japanese
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特集 結核対策の現状を考える
結核治療の現状
The Present States of Tuberculosis Treatment
和田 雅子
1
Masako Wada
1
1化学療法研究会化学療法研究所附属病院呼吸器センター感染症科
1Chemotherapy Research Institute, Kaken Hospital
pp.697-704
発行日 2008年7月15日
Published Date 2008/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101070
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はじめに
人類の起源とともに起こり多くの人間を殺戮してきた結核は,経済的先進国の一部ではようやく解決の兆しがみられているとはいえ,全世界的には21世紀になっても未だ制圧への道は遠く,WHOの推計によると結核罹病率は毎年1%ずつ上昇している1).
結核対策の最も重要な柱は感染性結核患者の早期診断・早期治療開始と確実な服薬である.日本では,1951年に制定されその後その法の下に種々の結核対策が施行されてきた結核予防法が2005年に大改正が行われ,わずか2年後の2007年4月に感染症法へ統合され,結核予防法は廃止された.そのような状況での結核の治療の現状について述べ,化学療法の将来について述べる.
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