Japanese
English
解説
アセチルコリン負荷試験施行時の合併症
Complications during Spasm Provocation Test of Acetylcholine
末田 章三
1
Shozo Sueda
1
1済生会西条病院循環器科
1Department of Cardiology, Saiseikai Saijo Hospital
pp.839-845
発行日 2004年8月1日
Published Date 2004/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100349
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はじめに
冠攣縮誘発負荷試験の薬剤として,1970年後半から経静脈投与エルゴノビンが臨床使用された1~3).その後,選択的投与エルゴノビン負荷試験を石瀬ら4),Hackettら5)が報告した.同時期に,アセチルコリン負荷試験をYasueら6)が報告し,多枝冠攣縮の誘発に優れていることをOkumuraら7,8)が報告した.欧米人の約3倍冠攣縮を多く認めるわが国では,虚血性心疾患の診断にこの冠攣縮誘発負荷試験を必要とする機会が多い9~12).冠攣縮誘発負荷試験に関する重篤な合併症は過去に報告されているが,アセチルコリン負荷試験に関してはわれわれの報告のみである13,14.われわれは,1991年にアセチルコリン負荷試験を開始し,2003年9月末までに延べ927例のアセチルコリン負荷試験を経験した.今回は,アセチルコリン負荷試験施行時の合併症についてまとめた.
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