Japanese
English
Current Opinion
低酸素と肺高血圧―肺血管リモデリングを中心に
Hypoxia and Pulmonary Hypertension Focused on Pulmonary Vascular Remodeling
水野 史朗
1
,
石崎 武志
2
Shiro Mizuno
1
,
Takeshi Ishizaki
2
1福井大学医学部第三内科,呼吸器内科
2福井大学医学部基礎看護学科,呼吸器内科
1Third Department of Internal Medicine/Division of Pulmonary Medicine, University of Fukui
2Fundamental Nursing/Division of Pulmonary Medicine, University of Fukui
pp.105-109
発行日 2007年1月15日
Published Date 2007/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100228
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
低酸素と肺高血圧における最近1年間の話題
1 はじめに
慢性閉塞性肺疾患,間質性肺炎などの慢性呼吸不全患者は気腫化,線維化などの既存の肺構造の破壊とともに,肺高血圧,肺性心をもたらす肺血管のリモデリングを生ずることがよく知られており,低酸素曝露の実験動物においても同様に肺血管平滑筋の増殖,肺血管線維芽細胞の増生などの肺血管リモデリングが認められる.肺循環系には体循環系とは異なり,低酸素性肺血管収縮(HPV)と呼ばれる特異な血管収縮反応が存在する.この反応は通常一過性であるが,慢性の低酸素病態では前述の肺血管リモデリングに進展し,慢性の肺高血圧症となる.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.