Japanese
English
増刊号 図説「胃と腸」画像診断用語集2022
疾患
全消化管
Cronkhite-Canada症候群
Cronkhite-Canada syndrome
伊東 傑
1
,
穂苅 量太
1
1防衛医科大学校病院消化器内科
キーワード:
イクラ状
,
red caviar like
,
散在型
,
密集型
,
類密集型
,
肥厚型
,
イチゴ状
,
strawberry like
,
タピオカドリンク様
,
bubble tea like
Keyword:
イクラ状
,
red caviar like
,
散在型
,
密集型
,
類密集型
,
肥厚型
,
イチゴ状
,
strawberry like
,
タピオカドリンク様
,
bubble tea like
pp.666
発行日 2022年5月24日
Published Date 2022/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403202843
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Cronkhite-Canada症候群は,消化管に過誤腫性のポリポーシスを認める非遺伝性の疾患であり,蛋白漏出性胃腸症を合併する.消化管外症状として,爪の萎縮,脱毛,色素沈着など特徴的な皮膚症状を呈し,診断の一助となる.主に高齢者の疾患であり,診断時の年齢は平均60歳代で,男女比は男性に多く約1.8倍である1).成因についてはいまだ明らかにされていないが,ステロイドの高い奏効率から免疫異常の関与が想定される.
Cronkhite-Canada症候群では,胃・大腸でほぼ全例にポリープの多発を認め,食道や小腸にも小ポリープや発赤粘膜,浮腫がみられることがある.特徴的な内視鏡所見として,胃ではポリープは“イクラ状(red caviar like)”と表現され,上皮の強い浮腫と充血を伴い,半球状のポリープが密集する2).前庭部〜胃角部に好発し,胃体部に少なく,その分布様式から,ポリープ間に健常粘膜が介在し,介在粘膜に炎症や浮腫を認めない“散在型”,ポリープが密集し,間に介在する粘膜がほとんど確認されない“密集型”に分類される.また,密集型の亜型として,ポリープ間の介在粘膜に炎症や浮腫を認める“類密集型”,ポリープの形状および大小を判別できないが,観察範囲内がすべて炎症もしくは浮腫性変化で肥厚している“肥厚型”などの分類が提唱されている(Fig.1)3).
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