特集 消化管ポリポーシス2000
各論
Cronkhite-Canada症候群
今村 哲理
1
,
栃原 正博
1
,
安保 智典
1
,
黒河 聖
1
,
吉田 未央
1
,
石井 卓
1
,
西岡 均
1
,
須賀 俊博
1
,
村島 義男
2
,
加藤 元嗣
3
,
穂刈 格
3
,
浅香 正博
3
1札幌厚生病院消化器科
2杜会保険北海道健康管理センター
3北海道大学医学部第3内科
キーワード:
Cronkhite-Canada症候群
,
ポリポーシス
,
診断
Keyword:
Cronkhite-Canada症候群
,
ポリポーシス
,
診断
pp.361-366
発行日 2000年2月26日
Published Date 2000/2/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403104814
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要旨 Cronkhite-Canada症候群は消化管ポリポーシスに脱毛,皮膚色素沈着,爪甲異常の外胚葉系の病変を伴う非遺伝性の疾患である.中年以降に発症し男性に多い.全消化管に発生するが好発部位は胃,大腸である.ポリープの形態・分布は胃あるいは大腸全体に無数の無茎性ポリープがカーペット状に密生してくるものが多い.ポリープ間の介在粘膜にも炎症がみられるため,胃ではX線上浮腫状の巨大皺襞を呈することもある.内視鏡的にもポリープの発赤は高度でポリープ間介在粘膜の発赤,浮腫,びらんなどが観察される.ポリープ自体は非腫瘍性であり,大部分は1年以内に縮小し,1/3は消失する.しかし,消化管癌,腺腫の合併の頻度が高く診断上注意を要する.
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