Japanese
English
今月の主題 EUSによる消化管疾患の診断—現状と最新の話題
序説
EUSによる消化管疾患の診断—現状と最新の話題
Introduction
清水 誠治
1
Seiji Shimizu
1
1大阪鉄道病院消化器内科
キーワード:
EUS
,
消化管
,
深達度診断
,
EUS-FNA
Keyword:
EUS
,
消化管
,
深達度診断
,
EUS-FNA
pp.1715-1716
発行日 2018年12月25日
Published Date 2018/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403201535
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本誌でEUSをテーマに取り上げるのは2012年4月(47巻4号)の特集「消化管EUS診断の現状と新たな展開」以来6年ぶりである.従来議論のあったEUS(endoscopic ultrasonography)に対応する日本語名称としては“超音波内視鏡”が定着した感がある.英語名称との対比においては違和感を拭えないが,超音波画像を得るための内視鏡と理解すれば腑に落ちる.内視鏡は体腔内からイメージを取り出すという,いわば“眼”の延長として発明されたものであるが,可視光以外のイメージを捉えることができたのは超音波が最初であったという点でも画期的な手法であった.
EUSの源流は1950年代にさかのぼるが,超音波振動子の小型化が実現され内視鏡に搭載可能となったのは1980年前後である.1982年には本邦でプロトタイプが市販されたが,複数の技術の融合はいずれもが一定の水準に達して初めて実現されるものである.その後,現在までに40年近くが経過しているが,この間に超音波の周波数,走査角,走査方式,スコープの構造などさまざまな点で改良が加えられてきた.さらに,1990年には鉗子孔から挿入可能な細径プローブが実用化され,専用機を使用しなくてもEUSが簡便に実施できるようになり,普及に拍車をかけた.
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