Japanese
English
今月の主題 胃拡大内視鏡が変えたclinical practice
序説
“clinical practice”─慢性萎縮性胃炎と胃癌
Introduction
八尾 恒良
1
Tuneyoshi Yao
1
1佐田厚生会佐田病院
キーワード:
通常光内視鏡
,
胃拡大内視鏡
,
慢性萎縮性胃炎
,
内視鏡的萎縮境界線
,
深達度診断
Keyword:
通常光内視鏡
,
胃拡大内視鏡
,
慢性萎縮性胃炎
,
内視鏡的萎縮境界線
,
深達度診断
pp.1417-1423
発行日 2018年10月25日
Published Date 2018/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403201490
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要旨●A.慢性萎縮性胃炎:胃癌の高危険度群の抽出によく用いられている慢性萎縮性胃炎の通常光内視鏡所見/萎縮境界線を理解すべく努めた結果,以下の結論に達した.1)内視鏡的萎縮境界線は正常胃底腺粘膜と萎縮胃底腺粘膜の境界線と解釈される.2)その原著Kimura,Takemoto論文3)には問題となる表現があり,資料を揃えて改稿すべきかと考えられた.3)通常光内視鏡所見/萎縮境界線の確立には,通常光内視鏡所見と病理学的検索が行われた切除標本との対比検討が必要である.拡大内視鏡による小区単位の診断を通じて,領域単位の診断の進化が期待される.B.胃癌:見つけ出し診断,性状診断,浸潤範囲の診断は,拡大内視鏡なしには考えられない.A,B,共に“clinical practice”には,正確な通常内視鏡検査法の確立が最も重要で,その修練が疎かにならないよう配慮しつつ,拡大内視鏡検査がより普及,発展することが望まれる.
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