胃と腸ノート
Gastritis erosiva及びGastritis verrucosaのX線像(6)―その⑤ 蛇行型Gastritis verrucosa
佐田 博
1
1早期胃がん検診協会
pp.1316
発行日 1975年10月25日
Published Date 1975/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403112218
- 有料閲覧
- 文献概要
蛇行型verrucosaは,粘膜ひだが蛇行したごとき外見を呈するもので,臨床的にはⅡa+Ⅱc型早期癌との鑑別が重要となる.本病変は,(イ)幽門輪付近の幽門前庭部に好発すること,(ロ)多くの場合,蛇行型それ自体は単発でも,その周辺粘膜にタコイボ型およびポリープ型の合併をみることなどの特徴を有する.図1a(38歳♂):立位圧迫像.図1b:同カメラ像.図2(62歳♂):立位圧迫像.ともに幽門前庭部に出現した蛇行型verrucosa症例で,蛇行する粘膜隆起の主体は,組織学的にその大部分が幽門腺の過形成よりなっており幽門腺領域に見られるGastritis verrucosaの特徴を有している.
以上6回にわたり,Gastritis erosivaおよびGastritis verrucosa(タコイボ型,ポリープ型,こん棒型,蛇行型)の各型につき,そのX線像を供覧した.
Copyright © 1975, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.