胃と腸ノート
色素撒布法を応用した十二指腸球部粘膜の微細観察(2)―十二指腸潰瘍周辺の絨毛像について
中島 正継
1
,
川井 啓市
1
1京都府立医科大学公衆衛生学教室
pp.526
発行日 1974年4月25日
Published Date 1974/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403111824
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前回は直視型upper GI endoscope(GIF-D)に色素撒布法を応用した十二指腸球部粘膜の絨毛単位での微細観察方法について述べたが,今回はその方法による球部潰瘍周辺の観察について述べる.
図1は0.2%インジゴカルミンを撒布した球部潰瘍辺縁の絨毛像で,前回に示したほぼ正常な絨毛像に比し,絨毛は浮腫状,大小不同の円形または類円形を呈し,中心には顆粒状の著明な発赤を認める.我々はこのような像がサケやマスの卵の集まりである「イクラ」に似ていることから「イクラ型」絨毛像と呼んでいる.
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