今月の主題 大腸・直腸
綜説
直腸癌の手術
梶谷 鐶
1
,
山田 粛
1
1癌研究会附属病院外科
pp.289-297
発行日 1968年3月25日
Published Date 1968/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110682
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Ⅰ.緒言
直腸癌は,本邦の手術材料では消化管の癌の約10%,大腸の癌の60~70%を占め,外科における重要な疾患の一つである.直腸癌の治療は依然として手術法にゆだねられており,照射療法,化学療法は姑息的ないし補助的に用いられるに過ぎない.直腸癌の根治手術については種々の術式が行なわれており,現在なお術式の撰択,あるいは術式の改善などについて幾多の問題がある.治療成績は胃,食道癌などに比べて可成り良好であり,また早期診断の普及と共に著しい進歩が期待できる.
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