Japanese
English
特集 進行癌の画像診断—治癒切除の判定をどうするか
直腸癌
Preoperative imaging diagnosis of advanced rectal carcinoma
北條 慶一
1
,
赤須 孝之
1
,
馬島 亨
1
Keiichi HOJO
1
1国立がんセンター外科
pp.1861-1865
発行日 1990年12月20日
Published Date 1990/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900329
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従来の諸検査に加え,超音波エコー,CT scan,MRIなどの画像診断により,骨盤内隣接他臓器または骨盤壁への進展,リンパ節転移,特に大動脈周辺,肝,肺などの遠隔転移の有無をある程度術前に知ることができ,治癒的切除の可否がかなり判定できるようになった.一方,外科術技も進歩し,かつては切除不能とされた進行癌でも,膀胱をはじめ隣接臓器,血管や仙骨の合併切除が安全にできるようになり,切除不能と判定されるものは少なくなった.しかし,これらの画像診断でも炎症あるいはdiffuseな癌細胞浸潤の判定は必ずしも決定的とはいえず,また,完全切除が不可能でも大腸癌ではreductionsurgeryの意義もあり,それゆえ高度の進行癌といえども最初から切除不能と判定せず,あくまでも開腹したうえで最終判断がなされるべきであろう.
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