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書評「胃癌の構造」
竹本 忠良
1
1山口大学・第1内科
pp.210
発行日 1983年2月25日
Published Date 1983/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403109290
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私の本を読む習性には,相当の偏向がある.その1つとして,ときどきある著者の本を何冊かまとめておいて,一定の期間読みふけることがある.例えばといって,医学以外の本を挙げることはいささか気がひけるが,宗教史家の山折哲雄教授の著書では,「霊と肉」(東京大学出版会),「日本人の霊魂観」(河出書房新社),「宗教的人間」(法蔵館),「地獄と浄土」(春秋社),「日本人の心情」(NHKブックス)と,5冊の本をまとめて読みあげた.ごく最近のことである.こうした読書作業をするきっかけには,その著者の著作物のどれか1冊の本が魅力的であったということが多い.したがって,再読の本も,少なからず混じることになる.
中村恭一教授の著書,論文にしても,上記のような作業をして,何日か,まとまった時間を全部あてたことがある.そこへ,「胃癌の構造」の書評である.思わず,むしゃぶりつくようにして読みふけった.
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