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初心者講座 食道検査法・1
「食道検査法」の講座を始めるに当たって
How to Diagnose Esophageal Diseases
遠藤 光夫
1
Mitsuo Endoh
1
1東京医科歯科大学第1外科
pp.115-116
発行日 1988年1月25日
Published Date 1988/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403107837
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今回,初心者講座として食道検査法が取り上げられることになったが,どうしても食道癌の診断が主体となると思われるので,この機会を借りて,少し早期食道癌の過去と現況とについて触れさせていただきたいと思う.
早期食道癌が本邦で初めて報告されたのは1966年で,当時東北大学と東京女子医科大学消化器病センターとから報告された.そのときは,まだ今日ある食道癌取扱い規約もできておらず,早期胃癌と同じカテゴリーで規定したものであった.筆者はその1例の内視鏡検査を施行したのであったが,ちょうど腫瘤様隆起型のsm癌で,硬性直達鏡で施行した生検操作で腫瘍を移動でき,進行癌ばかりしか見慣れていなかったこともあって,本当にびっくりしたことを憶えている.その後,食道癌取扱い規約(第2版,1974)で表在癌,早期癌に対する現在の定義が規定され,その後の発見数は全国的に年々増加してきたわけである.
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