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書評「X線撮影法のポイント」
西岡 清春
1
1慶応義塾大学
pp.242
発行日 1976年2月25日
Published Date 1976/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403107102
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臨床医学においてX線診断法の価値は他の理学的諸検査の中で最上位にあり,今後もそうであることは間違いないと思われる.しかし,他に比肩しうるものがない重要な臨床情報を呈する反面,X線被曝というデメリットもあり,やみくもにX線検査を施行することは避けなければならず,厳格適正な適応がなければならない.この適応の基準となるのが臨床所見であり,特殊X線検査の導入の基準となるものが一般撮影である.近年,観血的X線検査法が激増しているが,その基礎となる一般撮影の重要性は今後も変らないであろう.
Greenfield著「A Manual of Radiographic Positioning」は,この一般撮影の技術と出来上ったフィルムの読影に当って,知らなければならないレントゲン解剖およびフィルムの良否を知るチェックポイントについて明解に記述されており,フィルム,解剖の挿絵,線画が誠に実用的に盛り込まれた著書である.
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