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書評「急性腹症のX線診断」
西岡 清春
1
1慶応義塾大学
pp.1060
発行日 1974年8月25日
Published Date 1974/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403111936
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本書は高名老練な外科医の長洲光太郎博士と内科医の日野貞雄博士に新進気鋭の放射線科医の平松慶博博士を加えて,3人が見事なコントラストとチームワークでつくりあげた著書である.
常々,私は医師が患者と対面するとき系統的記述の本による知識がいかに無力であるかを痛感する者であるが,本書は従来の著書とは趣を異にしており,患者と対面してからスタートする診断のすべてが,膨大な知識と経験を背景に生きた形で具体的に平易に述べられており,著者の一見何でもないような発言のもつ意味を充分に汲みとる時,初めて心からの共感とすばらしさを感じる本である.
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