今月の症例
小腸アニサキス症の2例
桜井 俊弘
1
,
坂本 清人
1
,
今村 達也
1
,
八尾 恒良
2
Toshihiro Sakurai
1
1九州中央病院内科
2福岡大学筑紫病院内科
pp.484-486
発行日 1989年5月25日
Published Date 1989/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403106447
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〔症例1〕37歳,男性.主訴:腹痛,現病歴:サバの刺身を食べ,約30時間後に腹部全体の激しい疼痛および嘔気が出現し,当院を受診した.入院時現症:腹部全体に圧痛を認めるのみで,腸雑音には異常はなかった.検査成績:中等度の自血球増多とCRP陽性を認めたが,白血球分類で好酸球増多はなかった.抗アニサキス抗体は入院時は陰性であったが,1か月後の再検査では陽性であった.
〔腹部単純X線所見〕第4腰椎の高さに異常な小腸ガス像と鏡面形成を認めた(Fig. 1).
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