特集 消化管の画像診断―US,CT,MRIの役割
各論
US,CT,MRIを使った診断(精密検査)と治療効果の判定
4.小腸
2)炎症,その他(小腸アニサキス症,SLEなど)
松本 主之
1,2
,
飯田 三雄
2
,
天野 角哉
2
,
垂水 研一
2
,
酒井 輝男
3
,
木村 豊
3
1九州大学医学部第2内科
2川崎医科大学内科消化器Ⅱ
3木村外科病院
キーワード:
腸重積
,
Schönlein-Henoch紫斑病
,
好酸球性胃腸炎
,
小腸アニサキス症
,
全身性エリテマトーデス
Keyword:
腸重積
,
Schönlein-Henoch紫斑病
,
好酸球性胃腸炎
,
小腸アニサキス症
,
全身性エリテマトーデス
pp.373-380
発行日 1999年2月26日
Published Date 1999/2/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403102987
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要旨 小腸疾患症例における体外式腹部超音波(US)所見とコンピュータ断層(CT)所見を提示した.腸重積では同心円状に描出される重積腸管が特徴的であるが,成人症例では先進部の腫瘍性病変をX線・内視鏡検査で確認する必要があると思われた.一方,広範な小腸の浮腫像を呈するSchönlein-Henoch紫斑病,全身性エリテマトーデスの虚血性腸炎型腸病変,好酸球性胃腸炎,小腸アニサキス症ではKerckring皺襞の腫大を伴う小腸壁の肥厚や腹水がUSとCTで描出された.しかし,USとCT所見のみではこれらの疾患を厳密に鑑別することは困難と思われ,臨床像とX線・内視鏡所見を加味した慎重な検討が必要と考えられた.
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