特集 早期大腸癌1994
主題
Ⅲ.治療
2.外科的治療
(1)早期大腸癌の外科的治療―直腸を除く
吉川 宣輝
1
,
高塚 雄一
1
,
遠藤 省三
1
,
小林 研二
1
,
柳生 俊夫
1
,
玉木 康博
1
,
東野 健
1
,
辛 栄成
1
1国立大阪病院外科
キーワード:
早期大腸癌
,
外科治療
,
リンパ節郭清
,
切除範囲
,
全結腸切除術
Keyword:
早期大腸癌
,
外科治療
,
リンパ節郭清
,
切除範囲
,
全結腸切除術
pp.127-132
発行日 1994年2月26日
Published Date 1994/2/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403105715
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要旨 自験の早期大腸癌478症例を分析し,早期結腸癌に対する外科的治療の適応と術式を検討した.外科的治療は内視鏡的ポリペクトミーが技術的に困難な(隆起型では25mm,表面型では15mmが境界)症例か,リンパ節転移が疑われる(sm癌の8%)症例に対して行われる.早期大腸癌の36%が最初から外科的治療,ポリペクトミーしたsm癌の56%が追加手術されている.n(+)の15症例はすべてsm癌で,n2(+)が2症例あったことから,直腸に比べて術後障害の少ない結腸においては2群リンパ節までの郭清が標準となる.切除部位の同定にはポリペクトミー瘢痕のマーキングを,切除範囲の決定には多発性病変の存在に留意し,症例によっては全結腸切除術も考慮する.
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