特集 早期大腸癌1994
序説
早期大腸癌の今日と明日
八尾 恒良
1
1福岡大学筑紫病院内科・消化器科
キーワード:
早期大腸癌
,
肉眼診断
,
表面型大腸腫瘍
Keyword:
早期大腸癌
,
肉眼診断
,
表面型大腸腫瘍
pp.2-4
発行日 1994年2月26日
Published Date 1994/2/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403105695
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今,なぜ“早期大腸癌1994”か?
大腸癌はこの数年間,ブームと呼んでもよいほどいろいろな雑誌で特集が組まれ,学会のシンポジウムやパネルでも取り上げられている.これは,①大腸癌,殊に結腸癌の罹患率と死亡率の増加,②斉藤ら,竹下らによる免疫学的便潜血検査の開発,③その結果としての老健法による大腸癌集検の開始,④Shinyaに始まり,岡本(平),光島,工藤らによる大腸内視鏡検査の簡易化と普及,⑤ゴライテリー法による内視鏡前処置法の簡便化と確実化,⑥工藤らによる表面型大腸癌の発見とその意義に関する論議,⑦大腸癌に関する分子生物学の進展,などに基づくものであろう.
本誌でも1989年「大腸腺腫と癌①,②」,1990年「小さな表面型(Ⅱ型)大腸上皮性腫瘍」,1991年「大腸sm癌の診断」,「大腸sm癌の治療」1992年「大腸のいわゆる結節集簇様病変」,「早期大腸癌の病理診断の諸問題-小病変の診断を中心に」,「表面型大腸腫瘍の臨床診断の諸問題」,「大腸pm癌」,1993年「大腸腫瘍切除後の経過追跡」,「大腸癌存在診断の実態-m癌を除く」,など,「胃と腸」が「腸と胃」になったかと思うほどで目が回りそうである.
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