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書評「C型肝炎」
矢野 右人
1
1国立長崎中央病院臨床研究部
pp.56
発行日 1997年1月25日
Published Date 1997/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403104952
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今回,医学書院から,林紀夫先生,清澤研道先生の編集による新刊書「C型肝炎」が発刊された.C型肝炎遺伝子についての最初の発表は1989年であり,その後HCV抗体測定系を用い,臨床応用が可能になって,5年程度しか経過していない.しかし,その間のC型肝炎ウイルスに関する基礎的研究あるいは臨床的研究はすばらしいスピードで進み,ウイルス側面からの研究の進展ならびに治療という最終的目標が,IFNを用いることにより,同時進行してきた.新しい知見が,文字どおり日進月歩で積み重ねられてきた結果,今日に至り,効率良い研究のもと,早くも一般臨床で応用される研究成果は一応の目的を達成したと考えてよい.
この時点で刊行された本書は,最新の知見がほとんどの領域でコンセンサスとして,まとまったものと考えてよい.
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