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編集後記
芳野 純治
pp.122
発行日 1997年1月25日
Published Date 1997/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403104963
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胃癌のsm浸潤の細分類が特集されるまでには,29巻(1994年)で大腸癌のsm浸潤細分類が取り上げられてから約2年の差がある.胃sm癌の細分類についてはこれまでいろいろな場所で検討がされてきており,どちらかと言えば古くからの命題とも言える.しかし,本誌で取り上げられるのは大腸癌より随分遅れた.これにはいくつかの理由が考えられる.1つには細分類に対応する診断学の進歩がなかなか得られなかったことがある.更に,治療に対する意義,すなわち臨床的な意義がこれまで見いだしにくかったこともあると考えられる.しかし,現在では胃癌に対して種々の治療法が開発され,広く行われるようになり,その状況が大きく変わってきた.今日,胃sm癌の治療について一言を有する諸士がいる.しかし,治療を選択するにあたり,いろいろな問題点が含まれている.
さて,本誌では胃sm癌の細分類について,病理の立場,外科の立場だけを取り上げている.これにはsm癌の病理学的特徴,更に外科治療における外科側の考え方をじっくり聞いたうえで内科的な対応,すなわちsm癌の診断および内科的な治療を取り上げようとする意図がある.このような立場で本特集は企画されており,じっくりと読んでいただきたい.本号は十分な役割が果たせたのではないかと考えている.
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