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書評「―老健法大腸癌検診に対応するための―大腸検査法マニュアル」
西沢 護
1
1東京都がん検診センター
pp.230
発行日 1996年2月25日
Published Date 1996/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403103950
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多田正大先生,長廻紘先生お二人の編集された「大腸検査法マニュアル」を通読させて頂いたが,まず感じたのがその内容の豊富さである.一般にマニュアルと言えば,座右の書として持つものではなく,初心者が通読して理解し修得すれば不必要になり,打ち棄てられるものが多い.しかし“マニュアル”を冠してはいるが,この書の場合は事情が全く異なる.
本書は,大腸検査の技術修得というマニュアル本の要素を十分に持っていながら,他方では最先端の情報までかなり突っ込んで書かれている.例えば微小大腸癌や表面型,特に表面平坦(Ⅱb)・陥凹(Ⅱc)病変までが解説され,粘膜切除の標本の取り扱いや,実体顕微鏡の方法,意義まで,将来の研究材料としても十分役立つようなところまで記載されているのである.
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