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書評「大腸癌診療マニュアル」
多田 正大
1
1京都がん協会消化器科
pp.486
発行日 1999年3月25日
Published Date 1999/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403103003
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本書の著者・小西文雄先生は私が最も尊敬する外科医の一人である.私が消化器の手術を受けるとすれば,迷うことなく小西先生に執刀をお願いしたい……,そのような先生である.外科医としての卓越した腕を持ち,しかも時代の最先端をゆく研究で学会を主導しており,まさに“今が旬”のリーダーである.
小西先生は大腸疾患の病理と臨床のメッカとして名高い英国StMark's病院で研讃したご経歴があるが,その影響もあってか,特に大腸癌や炎症性腸疾患に関する豊富な手術実績と研究を継続している.その成果に対して,内外で極めて高い評価がされているのは周知の通りである.それだけに本書は小西先生の得意の分野を,自らの経験に基づいて企画・構成しており,充実した内容になっている.大腸癌や関連疾患の診療にあたっての基本的な手技,諸注意事項やポイント,最近の話題にいたるまでを要領よく解説した書籍であり,多忙な実地医家,短期間に多くを学ばなければならない研修医にとって有難い手引書,入門書である.
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