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書評「大腸がん検診―その考え方と実際」
竹本 忠良
1
1アジア太平洋消化器病学会
pp.1308
発行日 1998年8月25日
Published Date 1998/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403103810
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「准南子」に,“飛鳥の摯つや其の首を俛す”とあって,「大辞泉」は“鳥が獲物に飛びかかるときには,まず首を伏せる.才能のある者は,平生はおとなしく控え目で,いざというときにその力を出すことのたとえ”と説明.その典型が,いま「胃と腸」編集委員長をしている多田正大君だろう.彼は京都府立医大公衆衛生にいるころから,俊秀として注目されているが,最近,続々と著作をまとめ,編著「早期大腸癌内視鏡ハンドブック」に次いで,このたび東北大第3内科樋渡信夫講師と組んで,連携見事に,この好著をまとめた.樋渡君は炎症性腸疾患と大腸がん集検という地道で特に粘りがいる研究を一筋にしている.
私は,大腸集検の新時代の扉を開こうとして新しい地平を模索している2人の努力に心から敬意を表したい.編者の歴史認識・人間認識の確かなことを高く評価するものである.
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