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書評「内科医の薬100―Minimum Requirement 第2版」
野口 善令
1
1京都大学医学部付属病院総合診療部
pp.1670
発行日 1998年11月25日
Published Date 1998/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403103875
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「内科医の薬100-Minimum Requirement」第2版が上梓された.“新しい診療よりもよい診療を”の哲学に基づいて,常用する薬剤の種類を制隈し,評価の確立した薬のみを使用するという初版の編集方針は第2版でも貫かれている.
わが国では伝統的に,“医療者=くすし,薬を調合,処方するもの”というイメージが強く,医療者の側にも,多くの薬,それも,新薬,秘薬を他人に先駆けて使うのが名医という風潮があった.この習俗的伝統と保健行政策があいまってわが国の薬剤処方量は世界でも例外的に多い.本書は,この風潮を“誤解”と一刀両断にしており,その挑戦精神には拍手を送りたい.
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