厚生行政フォーラム
医療におけるminimum requirement
厚生行政研究会
pp.262-263
発行日 1987年3月1日
Published Date 1987/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541209030
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医療が高度化,多様化していると,しばしば言われる.従来,医療が踏み入れなかった,あるいは踏み入ろうとはしなかった領域にまで,医療の領域が拡大してきている.また,医療供給体制の変化のみならず,疾病構造の変化や国民経済の向上に伴って,患者すなわち医療の需要側が,医療に求めるものも異なってきているようにも思える.そこには,医療を受けるに当たっての快適さという要素も含まれようし,サービスという観点からは個々のニードにより適合するサービス機関を選択することが可能な状況ということもあろう.
このような医療需要における質的な変化に先立って量的な変化が起こっていることは言うまでもない.国民医療費がこの10年で約3倍の爆発的拡大を見せているのみならず,医療施設,マンパワーといういわばハードの部分についても拡大を続けている.
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