今月の主題 早期胃癌のEUS診断
読影講座
このEUS画像をどう読むか―まとめ
芳野 純治
1
1藤田保健衛生大学第二病院内科
pp.1163-1165
発行日 1999年8月25日
Published Date 1999/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403102805
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はじめに,読影者8名の胃癌の深達度診断における指標をTable 1に示す.現状における深達度診断の各人における方法が理解されたと思われる.なお,この分類の詳細については前項の論文を参照していただきたい.
さて,本読影講座において症例は隆起型癌2例,陥凹型癌8例で,そのうちⅡc型〔Ul(-)〕が3例,Ⅱc型〔Ul(+)〕が2例,Ⅱc+Ⅲ型が2例の計10例についてEUSによる深達度診断を行った(Table 2).深達度の内訳はm癌5例,sm癌4例,mp癌1例で,読影にあたり前述したように進行癌を含むとして開始した.8名の読影者によりEUS像3枚の読影した深達度の成績をTable 3に示す.全体で67%(48/72)の正診率であった.深達度診断において問題となる癌巣内に潰瘍性変化を伴う症例を多く含んでいるためと考えられた.一方,X線・内視鏡診断は正診率が57%(41/72)であった(Table 4).X線像・内視鏡像が各1枚のみの提示であったことによると考えられた.
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