特集 消化管内視鏡治療2006
コラム
大腸拡大内視鏡による遺残腫瘍の診断
工藤 進英
1
1昭和大学横浜市北部病院消化器センター
pp.552
発行日 2006年4月24日
Published Date 2006/4/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403100324
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1985年以降,内視鏡治療にEMR(endoscopic mucosal resection)を導入し現在まで5,000を超える大腸腫瘍性病変に対しEMR・EPMR(endoscopic piecemeal mucosal resection)を施行した.EMRの適応は主として陥凹型ないし,側方発育型(laterally spreading tumor ; LST)が主である.陥凹型は腫瘍径の小さなものが多く,ほとんどが一括切除可能であるが,LSTは大きなものが多く,EPMRによる分割切除を余儀なくされることがある.
早期胃癌においては,標本の再構築の困難さ,再発率の高さ,および再発の場合の治療の困難さから分割切除はあまり評価されず手術を積極的に行うことが多かった.さらに最近になり,ESD(endoscopic submucosal dissection)の導入により一括切除が比較的安全に行われるようになった.
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