今月の主題 免疫学の理解とその臨床
免疫学の基礎知識
免疫学の現在と未来
多田隈 卓史
1
1防衛医科大学校寄生虫学講座
pp.429-431
発行日 1995年3月10日
Published Date 1995/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402910175
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ポイント
●現在免疫学の中心テーマとして,いかにして自己・非自己を識別し,自己には反応せず,非自己を能率よく排除し得るかの機序解明があげられる.クラスI,クラスII抗原を用いての抗原提示機構,自己反応性T細胞のアポトーシスによる除去,キラーT細胞などのアポトーシス機構による標的細胞傷害機序などの解明が進んでいる.
●遺伝子工学の発展はサイトカインの研究を爆発的に進展させ,その構造,機能,レセプターの同定,レセプターからのシグナル伝達機構などを明らかにしつつある.
●現在免疫学で蓄積されつつある知識や技術は将来臨床へと還元され,治療・診断などに広く応用されていくであろう.
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