今月の主題 白血病—最新の知見と治療
治療
新しい抗白血病剤
上田 孝典
1
,
中村 徹
1
1福井医科大学・第1内科
pp.602-603
発行日 1990年4月10日
Published Date 1990/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909521
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近年,化学療法による急性白血病治療の進歩はめざましく,すでに血液専門施設での急性非リンパ性白血病の完全寛解率は約80%に達しており,治療の目標も完全治癒におかれている.そのための戦略として,薬剤耐性を生じる前に腫瘍細胞を根絶すべく短期大量療法が行われ,また,それにもかかわらず寛解に達しない難治性・多剤耐性白血病の治療が重点的に試みられている.このため,大量投与が可能な,より副作用の少ない薬剤,他剤と交差耐性の少ない薬剤や新しい作用機序を有する薬剤が開発され,臨床に応用されている.本稿では,そのうち,近年開発された代表的薬剤数種につき概説したい
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