今月の主題 白血病—最新の知見と治療
治療
慢性骨髄性白血病の治療
吉田 稔
1
1自治医科大学・血液科
pp.600-601
発行日 1990年4月10日
Published Date 1990/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909520
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慢性骨髄性白血病(Chronic myelogenous leukemia;CML)はPhiladelphia染色体(Ph1)という独得の染色体異常をもつ多能性幹細胞レベルのclonalhemopathyである.慢性期の典型的な病像は白血球増多と脾腫で,これらは治療により軽快するがPh1は消失せず,最終的には急性転化(急転〉を起こし死亡する.従来の薬物療法による平均生存期間は約3〜4年であったが,近年骨髄移植(Bone marrow transplantation;BMT)により一部の症例で治癒が得られており,さらに現在インターフェロンが新たな治療薬として期待されている.
本稿ではCMLの生存期間に関与する因子,およびその治療の現状につき概説する
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