臨時増刊特集 これだけは知っておきたい治療のポイント 第2集
X.血液・造血器疾患
2.白血病の治療
抗白血病剤の使い方—急性リンパ性白血病
山口 潜
1
1虎の門病院血液科
pp.2210-2211
発行日 1978年12月5日
Published Date 1978/12/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402208309
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はじめに
急性リンパ性白血病(以下ALL)の治療方針は基本的には急性骨髄性白血病(以下AML)の場合と大差はなく,作用機序を異にした強力な4〜6剤の多剤併用投与が行われるが,一般にALLのほうがAMLよりも寛解導入が容易である.
AMLの治療と比較した場合,ALL治療の特徴としては,①プレドニソロン(以下PSL)を比較的大量用いる(1日60mgぐらいまで),②ダウノマイシン(以下DM)はあまり大量用いない(他の抗白血病剤で完全寛解導入が比較的容易であり,DMは心筋障害・粘膜の潰瘍形成など副作用に重篤なものが多い),③L-アスパラギナーゼが有効である,などの点があげられる.
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