今月の主題 消化器診療のcontroversy
胆道系疾患
閉塞性黄疸の手術に際し,術前減黄ドレナージは必要か?
雨宮 厚
1
1湘南鎌倉病院・外科
pp.250-251
発行日 1990年2月10日
Published Date 1990/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909485
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閉塞性黄疸患者に対する手術のリスクはきわめて高い.敗血症,腎不全,上部消化管出血など,重篤な術後合併症が高頻度に生ずるためである.手術死亡率15〜25%,合併症発生率40〜60%の高率を報告するものもある(Pitt:Am J Surg,1981).この高い手術リスクの改善を目指したのが術前の減黄術であるが,その効果に関しては未だ確証が得られていない.表に術前の減黄の効果を検定した代表的なstudyをあげたが,本稿ではこれらに検討を加え,筆者のアプローチを紹介する.
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