続・アメリカの医学教育 スタンフォード大学病院レジデント生活・1【新連載】
スタンフォード大学病院
赤津 晴子
1
1スタンフォード大学病院内分泌内科
pp.777-779
発行日 1998年4月10日
Published Date 1998/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909336
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オリエンテーション
1994年6月,私は米国スタンフォード大学病院に内科のインターンとして就職した.今日は新入医師のオリエンテーションである.病院内の大会議室には,内科インターンとして今年度採用されたわれわれ29名のほかに,外科,産婦人科,小児科など各科のインターン,そして今年スタンフォード大学病院に赴任してきた医師など200名ほどの新顔が集まった.
病院の採用担当ディレクターからの簡単なWelcome Speechに引き続き,病院在住のロボットが,われわれを歓迎すべく登場してきた.Max-well君というこのロボットは放射線科に所属し,病院内をエレベータも含め自由に一人で歩き回り,レントゲン写真を必要な所に送り届けるという.さすがコンピュータのメッカ,シリコンバレーの病院!と感激した.その後,仕事を始めてからMaxwell君には何回もお目にかかることになったが,確かに一人で悠々と病院内を渡り歩いていた.時には“Performing self-test.Performing self-test.”と言いながら,病院の廊下をぐるぐる回っては何回も自分で壁にぶつかって自己訓練しているのを見かけた.これには思わず立ち止まって笑ってしまった.
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