今月の主題 内分泌疾患診療と研究の最前線
副腎疾患—遺伝子解析とその応用
グルココルチコイドの作用発現の異常とグルココルチコイド受容体遺伝子
生山 祥一郎
1
,
名和田 新
1
1九州大学医学部第3内科
pp.398-401
発行日 1994年2月10日
Published Date 1994/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907925
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
●グルココルチコイド受容体はグルココルチコイドの結合により活性化される転写調節因子である.
●グルココルチコイドの作用機構のいずれの段階に障害が生じても,グルココルチコイド不応症が発症する.
●グルココルチコイド作用の異常は,ホルモン結合実験と遺伝子解析から,グルココルチコイド受容体の異常として証明される.
●グルココルチコイド“不応症”は,高コルチゾール血症を有するにもかかわらずCushing症候群様の症状を呈さない病態であるが,低コルチゾール血症にもかかわらずCushing症候群様徴候を呈する“過敏症”も存在する.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.