骨折予防を目指した積極的な骨粗鬆症診療 骨粗鬆症の病因と病態に関する新たな展開
グルココルチコイド
南家 由紀
1
,
八子 徹
,
小竹 茂
1東京女子医科大学附属膠原病リウマチ・痛風センター 内科
キーワード:
Diphosphonates
,
Glucocorticoids
,
Steroids
,
骨芽細胞
,
骨吸収
,
骨形成
,
骨細胞
,
骨粗鬆症
,
破骨細胞
,
アポトーシス
,
細胞増殖
Keyword:
Bone Resorption
,
Diphosphonates
,
Glucocorticoids
,
Osteoclasts
,
Osteocytes
,
Osteogenesis
,
Osteoporosis
,
Osteoblasts
,
Steroids
,
Apoptosis
,
Cell Proliferation
pp.637-640
発行日 2013年4月1日
Published Date 2013/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013155551
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
グルココルチコイド(GC)は生命の維持や成長,代謝に必須のホルモンである.GC過剰状態は,多様な機序を介して骨代謝に大きな影響を与える.GC過剰状態は続発性骨粗鬆症である,ステロイド性骨粗鬆症(GIO)をはじめ,深刻な状態を引き起こす.GIOの病態は,骨形成低下と骨吸収亢進が関与する.その発症にはGCの直接作用と間接作用がある.骨芽細胞の分化抑制およびアポトーシスの促進による骨形成の抑制,さらに間接作用としての二次性の副甲状腺機能亢進やエストロゲンの欠乏が,GIOの主な病態と考えられている.最近の研究により,GCの骨代謝への直接作用の重要性も明らかになってきた.GCは破骨細胞のアポトーシスを抑制し,寿命を延長させる.
©Nankodo Co., Ltd., 2013