今月の主題 内分泌疾患診療と研究の最前線
甲状腺疾患—遺伝子解析とその応用
甲状腺機能異常症とTSH受容体遺伝子
永山 雄二
1
1長崎大学医学部第1内科
pp.288-290
発行日 1994年2月10日
Published Date 1994/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907899
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ポイント
●TSH受容体は744個のアミノ酸からなる1本のポリペプチドで,G蛋白共役型受容体に属する.
●N側約400個のアミノ酸は細胞外領域に相当し,ジスルフィド結合などにより複雑な立体構造をとっている.TSH/抗TSH受容体自己抗体の結合部位がここに含まれる.C側は細胞内領域で,G蛋白への情報伝達に重要な役割を持つ.
●TSH受容体の異常により機能異常症・腫瘍形成が引き起こされる可能性は大いにあるが,その報告は未だない.
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