今月の主題 内分泌疾患診療と研究の最前線
甲状腺疾患—遺伝子解析とその応用
甲状腺ホルモン不応症と甲状腺ホルモン受容体遺伝子
中村 浩淑
1
1浜松医科大学第2内科
pp.291-296
発行日 1994年2月10日
Published Date 1994/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907900
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ポイント
●甲状腺ホルモン不応症は,先天性のT3レセプター異常症で,T3濃度に見合った組織の反応性がみられない.
●T3レセプターはR×Rとヘテロダイマーを形成し,TREに結合して転写活性を促進する.
●甲状腺ホルモン不応症患者から,T3レセプターβ1遺伝子異常が同定されている.異常部位はT3結合領域に限局し,2カ所の“hot spot area”に集中している.
●下垂体型不応症からも,全身型不応症でみられるのと類似の遺伝子異常が発見された.
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