内科エマージェンシー 私の経験
高度のケトアシドーシス性昏睡にて発症したペットボトル症候群の一例
番度 行弘
1
1福井県済生会病院内科
pp.276
発行日 1998年10月30日
Published Date 1998/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907131
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症例は23歳の男性で会社員,平成6年7月の会社検診では尿糖は陰性だったが,12月初旬より特に自覚症状なく2カ月間で13kg(77→64kg)の体重減少を認めた.平成7年1月下旬より口渇が激しくなり,仕事中も約1時間ごとにジュース類を飲用していた(約2.81/日).1月30日嘔気,食欲不振,めまいを認めたため翌日近医受診し,尿糖と高血糖(524mg/dl)を指摘されたが放置.翌日夕方,会社の同僚が患者の自宅を訪ねた際,朦朧状態だったため,救急車にて当院へ搬送された.
現症:身長165.5cm,体重64kg,血圧90/40mmHg,脈拍100/min・整,JCS200,クスマウル呼吸あり,顔面蒼白・皮膚乾燥・四肢冷感および腱反射の減弱を認めた.
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