けんさ—私の経験
単位を実感したとき
土井 たかし
1
1社会保険京都病院内科
pp.483
発行日 1999年10月30日
Published Date 1999/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906435
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研修医時代,指導医からサマリーや紹介状では,検査結果に単位を添えるようよく言われていました.その当時,CaやP,アルカリフォスファターゼ,コリンエステラーゼなど,施設によって単位の違うものも多かったので,紹介先への親切と自分のためと思い,検査結果には単位を添えておりました.その後,国際単位などで統一されたりして,あまり不便を感じなくなり,コンピュータ入力では,単位はひな形の段階ですでに記載してあり,数字を再入力するだけになったためか,特別なものを除いて,単位を書かずに済むようになってきました.そんなわけで,単位を意識することも少なくなってきましたが…….
アルコール性肝硬変から糖尿病を合併した患者さんが入院されました.HbA1cは8.0,それほど悪くはないですが,高アンモニア血症などもあり,コントロールに苦渋しました.肝不全食1,400kcalで,インスリン治療を経て,なんとか経口薬でうまくいきかけていたその矢先に,胃静脈瘤破裂を起こしたため,そちらの治療に専念.IVH,インスリンにてコントロールし,硬化療法もうまくいき,さて再度糖尿病の評価を,というわけでHbA1cをチェックすると,結果は5.6.一瞬,IVHのときのコントロールがよかったのかなあ,などと思ったものの…….
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