けんさ—私の経験
思わぬ疾患を拾い上げる血清総蛋白
杉原 一信
1
1医療法人一斉会陽春堂内科診療所
pp.265
発行日 1999年10月30日
Published Date 1999/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906338
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私どもの診療所では,初診時スクリーニングに血液・生化学検査を実施することがありますが,そのなかに血清総蛋白の項目を入れております.一般的には,受診者の栄養状態の把握として用い,ほとんど基準範囲内なのですが,時に思わぬ疾患の拾い上げに役立つことがあります.
貧血症状で来院された70歳代女性の血清総蛋白が9g/dlと高値を示し,多発性骨髄腫の診断につながりました.また今,血清総蛋白が3.7g/dlの蛋白漏出性胃腸症の,30歳代女性の治療に難渋しております.
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