今月の主題 内科医のための痴呆の最新知識
治療困難な痴呆—変性型痴呆性疾患
アルツハイマー型老年痴呆の画像診断
吉田 亮一
1
1浴風会病院内科
pp.1871-1873
発行日 1996年10月10日
Published Date 1996/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905311
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ポイント
●アルツハイマー型老年痴呆(SDAT)の脳波は,病初期よりの基礎律動の徐波化,病中期,末期には時に発作波の出現がある.
●SDATをより早期に画像診断で理解するには,画像診断を広義に考えると,その病態異常を描出可能なのはSPECTやPETである.
●SDATのCTでは脳萎縮が生理的老化以上であり,脳血管障害や慢性硬膜下血腫などの除外診断である.
●SDATのMRIでは,大脳皮質が評価しやすいT1強調画像で,側頭葉の萎縮が著明で側脳室下角の拡大,海馬溝の開大,海馬の萎縮に注目する必要がある.
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