今月の主題 心不全を見直す
心不全の診断と重症度評価
運動耐容能による評価
宮城 匡子
1
,
麻野井 英次
1
1富山医科薬科大学医学部第2内科
pp.872-874
発行日 1996年5月10日
Published Date 1996/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905088
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ポイント
●慢性心不全は,心機能障害に起因する症状により身体活動が制限される症候群である.
●自覚症状に基づく重症度評価法には,NYHA(New York Heart Association)旧心機能分類やSAS(specific activity scale)がある.
●SASはNYHA旧心機能分類に比し定量性に優れ,検者間の誤差も少ない.
●多段階漸増運動負荷試験により,peak VO2,AT(anaerobic threshold)などの運動耐容能指標を測定できる.
●ATは自覚症状に影響されない客観的な指標だが,重症例ほど検出率が低い.
●慢性心不全患者の身体活動能は,自覚症状と運動耐容能の両面から検討することが重要である.
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